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カクテル「こぼれ」話 (2003-09-28)

「飲まない」管理人がアルコールについての調べものを「強いられた」過程で、
あることに気付いたので、「新説」として披露します。「真説」とは言い切れませんが・・・

−−−カクテル「バンブー」にまつわる話−−−

横浜生まれのカクテルの中には世界のスタンダードとなったものがある。
そのうちのひとつが、「竹」と名付けられたカクテル「バンブー」。
1889(明治22)年、横浜にあったグランド・ホテルに支配人として
サンフランシスコから赴任したルイス・エッピンガーという人物が、発案したカクテルである。
最高のアペリティフ(食前酒)とされるカクテルのひとつだとか。

  RECIPE "BAMBOO"

  材料 :ドライ・シェリー、ドライ・ヴェルモット、オレンジ・ビターズ

  作り方:ミキシング・グラスで材料をステアし
  よく冷やしたカクテル・グラスに注ぐ。

  (カクテルブックによってさまざまなので、分量は載せない。
  そもそもレシピを越えたところがバーテンダーの腕であり、自分の口にあったものを作るバーテンダーを見つけた
  カクテル好きは幸せだろうと思う。)


ここで今回解き明かす??疑問。「何で竹なの?」
カクテルブック、酒に関するサイトを調べてみて諸説をまとめると・・・

  竹は「日本のイメージ」(エジソンの電球かな?)だとか、
  すっきりとした辛口が、しなやかな竹のイメージ等々。


全然、納得できない説ばかり。だがバンブーカクテルの生みの親の言葉にヒントを見つけた。

  バンブーは「辛口スタイルのアドニス」である。

実はカクテル「アドニス」に使用するスイート・ヴェルモットを
ドライ・ヴェルモットに変えて考案したのが「バンブー」であった。
次にカクテル「アドニス」を調べてみた。

  カクテル「アドニス」はニューヨーク生まれ。
  1884年9月4日に開幕したミュージカルから名を取った。
  アドニスとはギリシャ神話に出てくる「美少年」である。


ギリシャ神話のアドニスを調べてみた。
生まれる前も生まれた後も横溝正史もののようなどろどろとした話なので詳しくは書かない。

  父親との子供を身籠もったスミュルナを憐れんで
  神々は彼女を没薬樹(ミルラ)に変え、その樹から9ヶ月後に生まれたのがアドニスである。


管理人の「新説」をみなさんも、もうおわかりでしょう。

  ギリシャ神話で樹から生まれた美少年の名を取ったカクテルが「アドニス」。
  それをアレンジして「日本で」作られたのが、カクテル「バンブー」。
  従ってこれは、竹取物語が命名の発想の元ではないのか?
  このカクテルは竹から生まれた美少女「かぐや姫」だったのでは!!


  だとすれば女性が甘口、男性が辛口を選ぶ傾向も説明が付く(笑)

簡単な発想に基づく説だが、「竹取物語」の記述は、カクテルブック等で見かけたことがない。

  生意気なバーテンダーの鼻を明かしたい方は話題としてどうぞ。
  ツケが利かなくなっても責任はとりませんが(笑)


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カクテル「こぼれ」話 補足 (2003-10-06)

−その時レシピは動いた− (こういうこと書かなきゃ信用されるのに)

今回は主に横浜に関係したカクテル4種について調べました。
当時の資料が関東大震災等で紛失、焼失しており、その後語り継がれた事柄がデータとなっていることも分かりました。

伝言ゲームのごとく、どこかでだれかが間違えると、そのままを受け継ぎ
あたかも自分で調べたように語られているサイトも目立ちました。

私はシロウトですが、横浜市民のひとりとして妙な使命感を感じて、まとめておきます。

  調べたカクテル4種

  バンブー、ミリオン・ダラー、ヨコハマ、チェリー・ブロッサム


1.バンブーとミリオン・ダラーの発案者名

  ○ ルイス・エッピンガー
  × ルイス・エビンガー


  詳細は不明。例えばホラー作家スティーブン・キングも「ステファン」と綴るし、
  固有名詞については推測では語れない。しかし今回は「エッピンガー」としておく。

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  2005/03 追記
   「エピンゲルではなかったのか?」と新情報入手。
   しかし、これも推測の域を出ないものです。
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2.ミリオン・ダラーをシャンパンベースからジンベースに変えた人物名

  ○浜田晶吾
  ×浜田昌吾


  自身のカクテルブックは「晶吾」で出版されている。これは現在入手不可。
  また浜田氏をミリオン・ダラーの発案者と間違えた資料も存在する。

3.カクテル「ヨコハマ」の誕生

  ○ヨコハマは大正年間に外国航路の客船で生まれた。
  ×ヨコハマはホテルニューグランド生まれ。


  勘違いするのもしょうがないか??

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  2005/02 追記
   遅ればせながら、某企業サイトの「勘違い」を指摘。
   直ちに、訂正していただきました。
   余分なコストを掛けさせてしまったかな?
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横浜市内のあるホテルのバーで簡易カクテルリストに、「竹取物語」を取り上げたバンブーの説明がされると
いずれどこかのサイトで「真説」のように扱われるかもしれない。
勘違いさせないように気を付けたけれど。

このサイトに載せたのは、後の楽しみのため(笑)


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