「闇に響く声」セッション:5日間の記録 > セッション3日目 |
◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇ 余分な話 〜 第2回 〜 「闇に響く声」セッション:5日間の記録 ◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇ 3.セッション3日目 1958年1月23日(午後8時〜午後11時) ハリウッドのラジオ・レコーダーズ・スタジオ 注:この日は、RCAセッションも兼ねていましたが、RCA向けの完成テイクはひとつも出来上がりませんでした。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【ちょっとしたことなので、あまり語られていない情報】 「P」 UNKNOWN TITLE 上記セッション表には登場しなかったマトリクス「P」に相当する曲には複数の候補があげられます。 候補1.「Bourbon Street (Parade)」 「エルヴィスが歌った」とされる情報を私は今から20年ほど前に知ったのですが その話にはそれ以来何の進展も無く、それと同時に知った他曲の曲コードが 現在のデータとは食い違いを見せていますので 「エルヴィスが歌った」とされる情報は、信用度が低い話とにらんでいます。 もしもジャズ・インストルメンタルとして録音され、曲コードが「P」であるならば、 「Muskrat Rumble」と同じ1958年1月16日の録音であると思われます。 不思議なのは、「Muskrat Rumble」はRCAに渡されたのに、 (録音されているとしたら)「Bourbon Street」は渡されなかったことですね。 候補2.「Dirty Dirty Feeling」 この日に歌われたと噂に聞いていますが、この1958年1月23日は、RCAセッションも兼ねていたので、 「My Wish Came True」や「Doncha' Think It's Time」と同じく 「Dirty Dirty Feeling」もRCA向けに歌った可能性が残されています。 候補3.「Banana」 劇中、役名「FORTY NINA」が歌う曲。この曲が「P」であるなら、別の日の録音と考えられますね。 候補4.「As Long As I Have You」 キャロリン・ジョーンズのバージョン。これは映画撮影中に録ったのでしょうから、このセッションではありませんね。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「EX」 King Creole (Revised) 再録音された「キング・クレオール」は、シンプルなアレンジに変わり、映画とオリジナルLPに使用されました。 映画バージョンには、オーバーダブというよりも効果音に近い「機関銃の音」と「ギターのストリングが弾ける音」が加えられています。 この「機関銃の音」を表すドラムの連打は、ボツとなった「E バージョン」のテイク3で既に試みられていました。 |
King Creole (Movie) |
King Creole (Record) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「Q」 Young Dreams 海賊盤「From The Beach To The Bayou」には、「トラックQテイク・エイト」のアナウンスが収録されていますが、続く曲は「H バージョン」の「Lover Doll」です。海賊盤業者は「Young Dreams」のアセテート盤を入手したものの、レコード・バージョンとの違いが「リバーブの有無」だけだったので、目新しいアナウンスだけを使ったのでしょうね。 |
Young Dreams (Movie) |
Young Dreams (Record) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「R」 King Creole (Instrumental) 「R バージョン」は、「Main Title」とか「King Creole - NO VOCAL TRACK」の名でレコーディングされたインストルメンタルです。映画ではジャズ・バンドのオーバーダブが施されて、「Turtles, Berries & Gumbo」のすぐあとに登場するタイトルバックとして登場します。 |
Turtles, Berries & Gumbo 〜 Main Title | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【CD・DVD別のバージョン説明】 CD01 (オリジナルLP) 「KING CREOLE」 1958年発売 全11曲
CD02 「ESSENTIAL ELVIS VOL.3:HITS LIKE NEVER BEFORE」 1990年発売 全24曲 「闇に響く声」関連は、9曲。全てオリジナルLPのマスターとは、別バージョン。
CD03 5CDs「ELVIS,THE KING OF ROCK 'N' ROLL-THE COMPLETE 50'S MASTERS」 1991年発売 全140曲 DISC4 「闇に響く声」関連は、オリジナル11曲+「ダニー (U-10)」の12曲。 パラマウントのテープを使用しているので、オリジナルLP/CDに比べ、残響音が少ない。 DISC5 「闇に響く声」関連は、2曲。 テープをソースにしたように解説されているが「AS LONG AS I HAVE YOU」に関しては疑わしい。 24.KING CREOLE (E-03) 25.AS LONG AS I HAVE YOU (N-08) CD04 「KING CREOLE (UPGRADE)」 1997年発売 全18曲 オリジナル11曲+「ESSENTIAL ELVIS VOL.3」から別テイク7曲。5CDs「50's Masters」同様、残響音が少ない。
CD05 4CDs「TODAY, TOMORROW AND FOREVER」 全100トラックの4枚組CDで、「闇に響く声」関連作品はたったの1曲だけ。 Disc1-Track22に、「STEADFAST, LOYAL AND TRUE (Undubbed Master)」が収録されています。 これは、1958年2月11日にパラマウント・サウンド・ステージで録音された「T」バージョンです。 DVD DVD「闇に響く声」 エルヴィス以外の音楽に疎い私には、タイトルが分からないインストルメンタルが何曲も含まれています。 クラブの楽屋の場面では、何かしら聞こえていますね。 録音を噂される「BOURBON STREET」なんて曲も、この中に含まれているのでしょうか? 過去にあまり語られたことはないと思いますけど、、、「31.AS LONG AS I HAVE YOU」の直前、 ドロレス・ハートがエルヴィスの楽屋へ訪れる場面で「ダニー」のトランペット演奏が聞かれます。 ドロレス・ハートが「ダニー」と呼びかけますし、おそらく脚本上「ダニー」の場面なのでしょう。
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
もくじ セッション1日目 セッション2日目 セッション3日目 セッション4日目 セッション5日目 Copyright(C)2008 - What a Wonderful Life.All rights reserved. 転載厳禁 |