ウェブマガ > 1957年 > サントラ・セッション「監獄ロック」 > DON'T LEAVE ME NOW

X10 DON'T LEAVE ME NOW (AARON SCHROEDER-BEN WEISMAN)
1957/02/23 RCA VERSION LP "LOVING YOU"
1957/05/03 2016-01.PB
2016-02.M
未発表
"JAILHOUSE ROCK (1997)", "CLOSE UP"
2017-01.FS
2017-02.LFS
2017-03.FS
2017-04.FS
2017-05.FS
2017-06.LFS
2017-07.FS
2017-08.PB
2017-16.FS
2017-17.FS
2017-18.PB
2017-21.M
未発表
未発表
未発表
未発表
未発表
未発表
"FLASHBACK"
"FLASHBACK"
"SILVER SCREEN STEREO"
"SILVER SCREEN STEREO"
"SILVER SCREEN STEREO", JRS
"CLOSE UP", JRS
1957/05/09 2022-02.PB
2022-06.PB
2022-08.NG
2022-12.M
未発表
未発表
未発表
EP "JAILHOUSE ROCK", DVD "JAILHOUSE ROCK", EE
2023-02.M DVD "JAILHOUSE ROCK"
1957/??/?? SOLO VERSION DVD "JAILHOUSE ROCK"
1957/05/10 2026(Quartet to track)-3.M 未発表(?)
1957/07/27 MICKEY ALBA VERSION DVD "JAILHOUSE ROCK"
   JRS = 海賊盤 "THE JAILHOUSE ROCK SESSIONS"    EE = CD "ESSENTIAL ELVIS"

 RCA バージョンは、「監獄ロック・セッション」が始まる前の1957年2月23日に完成され、パラマウントのサントラ盤「LOVING YOU」で収録曲の数合わせに使用されました。MGMのサントラEP「JAILHOUSE ROCK」には、RCA バージョンは収録されず、「監獄ロック・セッション」で録音されたマスターが入っています。1957年当時、RCAバージョンとMGMサントラ・バージョンの2種類が存在したもう1曲の「Treat Me Nice」に関しては、MGMサントラ・バージョンが全く発表されなかったのですけど、これら2曲の取り扱いに違いが見られる理由はハッキリしていません。

RCA VERSION
1957年5月3日のテープ3本目
1957年5月3日のテープ3本目

2016-2017
MGMの録音記録1957年5月3日:録音したけど2017は使わないから「no prints」

 「2016」は、エルヴィスがピアノを担当した「ピアノイントロ無し、コーラス無し」バージョンです。結局、映画では使用されず、RCAにも引き渡されなかった没バージョンなのですが、わざと間延びさせたような歌い方をしていますので、劇中に見られる「曲の感じがつかめない」場面で使用する予定であったバージョンなのかと推測しています。次の「2017」バージョンが保管されなかったのに、この「2016」は2テイクともにMGMに残されましたので、「ギターがダメならピアノで」って脚本があったのかもしれませんね。
1990年代になって発掘されたテープから、「2016-2」が「ALTERNATE MASTER」として、CD「JAILHOUSE ROCK - LOVE ME TENDER (1997)」や 4CDs「CLOSE UP」で発表されています。

2016-2 (ALTERNATE MASTER)
 「2017」は、MGMの資料では「hit record version」とされた「ピアノイントロ無し、コーラス有り」バージョンです。しかし、映画で「hit record」に相当する場面には、「2022」バージョンが使用されましたので、この「2017」はMGMで保管の対象とはなりませんでした。
1957年8月22日のテープで「録音済みのRCA バージョンの方が出来がよい」とのコメントを付けて、「2017-18」と「2017-21」をRCAに渡しましたが、RCAは6月14日にファイリングした「2022-12」をサントラEPで発表しましたので、この「2017」バージョンは海賊盤「THE JAILHOUSE ROCK SESSIONS」で発表されるまでお蔵入りとなっていました。

2022-2023
1957年5月9日の録音記録


 「2022」は、「#2 version」と呼ばれるもので、「ピアノイントロ有り、コーラス有り」です。マスターテイク(12)は、映画では「number2 take1」として登場し、サントラEP「JAILHOUSE ROCK」で発表されたレコード・マスターにもなりました。マスター以外にテイク2,6,8がMGMの録音記録に残っていますが、2008年7月現在、「2022」の別テイクが一切発表されていない不自然さに、下記「2026」の「疑い」を持つのであります。
 「2023」は、「#1 version」で、「ピアノイントロ有り、コーラス無し」で、劇中「number1 take1」として歌われます。 映画では、「自分の下手なギターが気になって満足に歌えない」シチュエーションで歌われていますが、実際のレコーディングでは「2016」同様にエルヴィスがピアノを弾いています。現在のところDVDなどでしか聞くことが出来ず、スタジオテープからの発表はありません。
 映画では、バンドに「DON'T LEAVE ME NOW」を紹介する場面で、ギター一本で歌われるバージョン(もちろん、ピアノイントロ無し、コーラス無し)も登場します。私が勝手に「SOLO VERSION」と名付けましたが、一説にはスタジオ撮影時に同時録音したのではないかと言われています。しかしDVDで見る限り、そうとは思えませんね。通し番号は「2018」が空いていますが、なんとも言えません。
 「2026」は、ジョーダネアーズによるオーバーダブです。もしかすると我々が「2022」だと思っているレコードマスターは、このオーバーダブで完成されているのかもしれません。「2022」のエンディングが他のバージョンにないアレンジなので、可能性があるとすればこの部分のコーラスですね。
 映画には、ミッキー・アルバ・バージョンも聞かれます。実際には、ビル・リーなる人物が歌っていますが、アルバ役を演じるのはドン・バーネットという役者なので別人ですね。
「ビンス・エバレットのスタイルを盗んで録音した」というシチュエーションになっていますが、「曲は盗めてもスタイルは盗めない」を説明するようなクラシック・スタイルのボーカルになっています(笑)

Rehearsal(SOLO VERSION)
#1 version(2023-02.M)
#2 version(2022-12.M)




Back
inserted by FC2 system