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エルヴィスと映画 2003/01/08 (EDITED 2004/11/05)
映画とTVとエルヴィス

 もっと調べてから書けば良いのですが・・・見切り発車ということで・・・

 1956年1月のテレビ出演が、エルヴィスのレア(生々しく)でレア(珍しい)な魅力を 全米(ホントか?)に伝播したのだが、このことを映画界やその関係者はどう捉えたのでしょうか? 珍しさは兎も角、テレビが伝える「生々しさ」は映画界にとっては脅威であっただろうと想像出来ます。
この観点からエルヴィスと映画(会社)の関係を考えてみました。

 片岡義男氏の「ぼくはプレスリーが大好き」によれば、エルヴィスの出現に前後して 西部劇が「つまらなくなった」とありました。(その昔に読んだもので記憶も曖昧です) そもそも西部劇をあまり見ていない私にとっては、その点は判断し辛いのですが、 「ミュージカル映画は1950年代中頃には転機を迎えていた」と思っています。

 フレッド・アステアとジーン・ケリーのピークが過ぎた事をもって、 ミュージカル映画の転機とするのは、あまりに短絡的でしょうか? そうだとしても、雨に唄えば(1952)やバンド・ワゴン(1953)あたりまでの作品に比べ、 エルヴィス登場後のミュージカル映画は、私には「面白く」ありません。 エンターテインメントの入れ替わり時期に、エルヴィスが「当たった」とするのが適切だと思います。

 アカデミー作品賞を獲得した「巴里のアメリカ人」よりも、前出2作品を好む私にとっては、 1960年以降に目立って来る「ブロードウェイの焼き直しもの」は、「今一つ」に思います。 (ブロードウェイの方が「生々しい」ですよね)
”MY”ミュージカル映画の復活は、ブルース・ブラザース(1980)までかかりました。 (自分の好みに偏って書いてます。)

 断っておきますが、どの映画会社が、どの政党寄りだとか、どの宗派寄りだとか等々、 勉強不足なこともあり、私自身の発言に特定の意図があるわけではありません。 あくまで見掛けの結果論として考えておいて下さい。

あとがき
 エルヴィスと映画界を語るときには、どうしても批判的になってしまうけれど、 映像が沢山残ったことを素直に喜ぶ事にしましょう。 特にMGM「エルヴィス・オン・ステージ」でのエルヴィスを見た人ならば、 CDを聴いただけでエルヴィスの姿が、頭に浮かぶようになっているのですから。幸せ!!
出演33作+1のリスト(映画公開順)
01.やさしく愛して 20世紀FOX
02.さまよう青春 パラマウント
03.監獄ロック MGM
04.闇に響く声 パラマウント
05.GIブルース パラマウント
06.燃える平原児 20世紀FOX
07.嵐の季節 20世紀FOX
08.ブルー・ハワイ パラマウント
09.夢の渚 ユナイト
10.恋のKOパンチ ユナイト
11.ガール!ガール!ガール! パラマウント
12.ヤング・ヤング・パレード MGM
13.アカプルコの海 パラマウント
14.キッスン・カズン MGM
15.ラスベガス万才 MGM
16.青春カーニバル パラマウント
17.フロリダ万才 MGM
18.いかすぜ!この恋 アライド・アーティスツ
19.ハレム万才 MGM
20.フランキー・アンド・ジョニー ユナイト
21.ハワイアン・パラダイス パラマウント
22.カリフォルニア万才 MGM
23.ゴー・ゴー・ゴー パラマウント
24.ダブル・トラブル MGM
25.ブルー・マイアミ ユナイト
26.ステイ・アウェイ・ジョー MGM
27.スピード・ウェイ MGM
28.バギー万才 MGM
29.殺し屋の烙印 ナショナル・ジェネラル・ピクチャーズ
30.トラブル・ウィズ・ガールズ MGM
31.チェンジ・オブ・ハビット ユニバーサル
32.エルヴィス・オン・ステージ MGM
33.エルヴィス・オン・ツアー MGM
+1 ジス・イズ・エルヴィス ワーナー・ブラザース


映画会社の傾向分析   20世紀FOX   パラマウント   MGM   ユナイト映画


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